新任教員紹介2024 “推しワード”から知る先生の専門分野

#アントレプレナー #財務指標 #地域ビジネス #経営学 #会計学 #DX #Web広告 #中国文学 #イノベーション #東アジア音楽 #生産システム #マーケティング

新任教員紹介2024
INTERVIEW

2024年度から新たに日本大学商学部へいらっしゃった6人の先生方に、専門分野にまつわる推しワードをお伺いし、研究の魅力について教えていただきました。さらに、休日の過ごし方や学生時代の話など、プライベートな一面もご紹介します。

“推しワード”から知る先生の専門分野

Contents

田部 渓哉 准教授

適切な広告の
在り方を伝えていきたい

田部 渓哉 准教授

専門分野広告コミュニケーション

[担当科目]マーケティング論

[出身地(都道府県)]埼玉県

[日大商学部を選んだ理由]
商学部には個性豊かな先生がそろい、多様な研究が展開されていることに惹かれました。学生の皆さんも商学部での学びで、思いもよらない知識や経験が得られると思います。

田部先生

“推しワード”

#メディアによる
広告効果の違い

専門分野を分かりやすく
教えてください。

私たちは日々、膨大な量の広告に触れています。一方で、すべての広告が高い効果を発揮しているとは限りません。私はマーケティングに不可欠である広告が効果を発揮する条件や、メディアの違いによる広告効果などに着目しています。例えば、愛の告白をする場合でも対面、電話、手紙、SNSなど、どの手法で行うかによって結果は変わるのではないでしょうか。同様にメディアにもテレビ、新聞、ネットなどがあるため、これらのメディア別に効果を比べることで、多様化するメディアと広告活動の関係を明らかにする研究に取り組んでいます。

#マーケティング #インターネット #スマートフォン #消費者 #Web広告 #ソーシャルメディア #インフルエンサーマーケティング

研究の魅力を教えてください。

効果の高い広告は、売上の向上や企業のブランディングにつながります。しかし、高い効果を出すためならどんな広告活動を行っても良いというわけではありません。嘘を書くのが良くないのはもちろんのこと、近年では「炎上」を見越した過激なものや、身体的特徴をコンプレックスとして煽る広告が散見されます。広告活動を研究することは倫理的問題を考察することでもあり、時代の変化を読み取る手がかりにもなります。その意味において、この研究は適切な広告の在り方や、ルールを考えるための材料の提供に貢献する側面もあると考えています。

学生へひと言メッセージを
お願いします!

知識を得るだけならば、図書館でも充分。大学時代は先生や仲間などいろいろな人に興味を持ち、積極的に交流してください。

先生の趣味や休日の
過ごし方を教えてください!

エレキベースを多少弾けるので、以前は高校からの友人とスタジオでバンド練習をしたり、音楽フェスに行ったりしていました。

宇山 通 准教授

日本の自動車メーカーの
強みを後押しする

宇山 通 准教授

専門分野技術経営論、生産管理論

[担当科目]テクノロジー・マネジメント

[出身地(都道府県)]千葉県

[日大商学部を選んだ理由]
学生の学びの専門性を高める、商学部ならではのカリキュラムに惹かれました。3年間同じ教員のゼミナールで学ぶ仕組みは、ひとつの分野を探究するには最適だと思います。

宇山先生

“推しワード”

#開発と製造の
ベストプラクティス

専門分野を分かりやすく
教えてください。

自動車メーカーを研究対象とし、最適な開発・生産プロセス(ベストプラクティス)を考察しています。材料の調達や製造工程の効率化など、ベストプラクティスを促進する企業の優位性を探究するのも研究テーマのひとつ。例えばある企業で開発に不可欠な特別な技能が生み出されているとしたら、それが生まれる仕組みや環境に着目。ベストプラクティスとはいかなるものかを提示することも、重要な研究課題です。革新的な自動車開発が加速すると予測される中で、日本の自動車メーカーが有する優れた技術力を生かせる要件も明らかにしたいと思っています。

#企業経営 #自動車産業 #EV #生産システム #イノベーション

研究の魅力を教えてください。

自動車に求めるものは人によって異なり、高級車を好む人もいれば、移動手段として最低限の性能が備わっていれば良いと考える人もいるでしょう。多様なニーズに応えようとすれば車の種類も、製造に必要な部品も増えます。しかし、それはメーカーにとって無駄な費用や作業工程の発生につながる場合があります。このようなリスク回避として、汎用性の高い部品を開発し、あらゆる自動車で共通化する方法があります。部品共通化のベストプラクティスを解明することは、コスト削減や価格上昇の抑制に貢献する意義深い研究といえるでしょう。

学生へひと言メッセージを
お願いします!

目標が決まらない時には悩むことも重要ですが、まずは行動してみることです。続けるうちにそれが目標になるかもしれません。

先生の趣味や休日の
過ごし方を教えてください!

4年程、筋トレを続けています。肩周りや脚が太くなり、ジャケットやパンツも何度か作り直すくらい成果を実感しています。

長谷川 英伸 准教授

中小企業による
経済活性化の要因を解明する

長谷川 英伸 准教授

専門分野中小企業経営

[担当科目]ベンチャービジネス論

[出身地(都道府県)]兵庫県

[日大商学部を選んだ理由]
商学部HPでも紹介されているように「あらゆるビジネス実践に適応できる知恵(総合知)を養う」環境が整備されていることに大きな魅力を感じたためです。

長谷川先生

“推しワード”

#アントレプレナーによる
新事業の可能性

専門分野を分かりやすく
教えてください。

中小企業の中には、既存事業とは異なる分野に進出して経営を刷新し、ベンチャー的な取り組みを行っている企業が存在しています。それら「第二創業」を行う企業が、事業の小規模性を生かしたユニークな製品やサービスをどのように生み出しているのかを研究しています。また、地域の活性化に根差したソーシャルビジネスにも注目。安定した収益確保と継続的な経営を実現しつつ、地域住民の生活をより豊かにする企業経営の在り方についての研究を行っています。その土地の特徴を生かした製品やサービスを掘り起こす試みも実施しています。

#経営学 #地域ビジネス #企業経営 #アントレプレナー

研究の魅力を教えてください。

時代とともに変わり続ける消費者のニーズに応えるためには、多種多様な製品の開発やサービスの提供が求められます。その際に重要となるのが、「小回り性」。意思決定のスピードが速く、経営の柔軟性を強みとする中小企業やベンチャー企業が、どのように新規事業を展開しているかを研究することは、今後の日本社会の発展に寄与するものと考えています。一方で、規模の小さい企業は経営資源が乏しく、存続の維持が脆弱です。彼らが抱える経営課題の共通性を明らかにすることは、企業の成長を後押しする有意義な材料となるでしょう。

学生へひと言メッセージを
お願いします!

学問を与えられて終わるのではなく、自分自身で問題意識を持ち、試行錯誤しながら、ビジネスにチャレンジしてみてください!

先生の趣味や休日の
過ごし方を教えてください!

休日は子どもの趣味に付き合ってテーマパークやスタンプラリーに同行し、電車でさまざまな地域を訪ねています。

関谷 浩行 教授

会計情報における
実務と理論の融合を進める

関谷 浩行 教授

専門分野原価計算、管理会計

[担当科目]原価計算論

[出身地(都道府県)]栃木県

[日大商学部を選んだ理由]
会計学の名門であり、商学、経営学、会計学など学際的な研究を深められる商学部の環境は大変魅力的です。学生はあらゆる業界で役立つ知識を得られるでしょう。

関谷先生

“推しワード”

#原価計算・管理会計の
視点から見る経営学

専門分野を分かりやすく
教えてください。

私の専門分野は2つあり、1つは製品製造にかかった費用の計算手続きである原価計算。もう1つは管理会計で、これは経営者に対して経営上のさまざまな意思決定に必要な会計情報を提供します。どちらも商学と経営学の知見が求められる分野です。近年の研究内容は多岐にわたり、民間企業への評判が財務指標に与える影響にも着目。AIやIoTなどのデジタル技術を活用して情報のデータ化を加速させ、業務プロセスや意思決定のスピードを改善するDX(デジタルトランスフォーメーション)を自治体で促進させる研究にも取り組んでいます。

#経営学 #管理会計 #財務指標 #DX

研究の魅力を教えてください。

会計情報を活かしてより良いマネジメントを生み出すことが、私の研究の一番の魅力だと考えています。会計情報とは固定費や利益などを含み、企業経営においてとても重要な数字です。この会計情報にばかり縛られると経営者は疲弊してしまいますが、扱い方次第によっては従業員のモチベーションを上げる有効なツールにもなります。特に、現場の人々の実務と理論上の数値を融合させた会計情報を導き出すことは、作業担当者の納得感を高め、業務への意欲を引き出すことにつながるでしょう。それは企業の発展にも影響します。

学生へひと言メッセージを
お願いします!

大学の4年間はとても貴重な時間です。自分を見つめ直し、将来の方向性を決める上でも、4年間を有効に活用してください。

先生の学生時代のことを
教えてください!

図書館にこもって本を読み耽ることと、授業で取り上げられた企業でアルバイトして経営の仕組みを体験することにハマっていました。

林 德順 准教授

課税制度に沿った
健全な企業経営を提唱

林 德順 准教授

専門分野税務会計、国際課税

[担当科目]税務会計論

[出身地(都道府県)]中国(吉林省)

[日大商学部を選んだ理由]
優秀で熱意にあふれた教員が多く、学生を最優先に考えた教育が行われているためです。理論学修と実践的学修をバランスよく学べ、資格取得の勉強にも最適な環境です。

林先生

“推しワード”

#課税制度の
現状と課題

専門分野を分かりやすく
教えてください。

税務会計を専門とし、企業が課税される所得額の算出について研究しています。会社には株式会社以外にも、合同会社、合資会社、民法上の組合などさまざまな企業形態があります。私の研究では「公平」「中立」「簡素」の租税原則から、形態が異なる各企業の所得に対する課税制度の問題点やその解決法を考察しています。諸外国で同様の問題が起きた際の、解決事例や効果の分析も重視しています。企業の意思決定に大きな影響を与える課税制度を学ぶことは、経済活動そのものへの理解を深めることにもつながります。

#会計学 #税務会計 #税金

研究の魅力を教えてください。

課税制度には曖昧な部分があり、納税者が法に従って納税申告をしたと思っていても、税務署からすると合法ではないケースがあります。大切なのは、そのようなグレーゾーンをできるだけ小さくし、納税者は正しく税を収め、国は明確なルールに則って税収を得られるように制度を整えることです。各企業の担税力(税金を負担できる力)に応じた公平な租税制度の運用を考察するこの研究は、国の財政収入の確保にも寄与する、社会貢献性の高いものであると考えています。

学生へひと言メッセージを
お願いします!

授業はもちろんのこと学内外のイベントなどにも積極的に参加し、社会で通用する力を身につけ、自分の価値を高めましょう。

先生の趣味や休日の
過ごし方を教えてください!

最近はトイプードル犬のフクちゃんとの散歩が楽しみです。散歩に行くことがわかると、しっぽを振って全身で歓喜する姿に癒されます。

橘 千早 専任講師

中国文化から、
日本社会を考察したい

橘 千早 専任講師

専門分野中国古典文学

[担当科目]中国語

[出身地(都道府県)]山梨県

[日大商学部を選んだ理由]
国内最大級のネットワークを有する日本大学のリソースを享受できるのはもちろん、教員と学生がアットホームな空間の中で学べる環境が整っているためです。

橘先生

“推しワード”

#中国文化と
日本文化の比較

専門分野を分かりやすく
教えてください。

中国古典文学を専門とし、主に唐宋時代(7~13世紀)における宴会音楽に関して研究しています。研究のキーワードとなるのが、中国語の発音の上がり下がりを表す「声調」。宴会音楽の音源は存在しませんが、歌詞は遺っています。この歌詞を調べ、韻文の構造形式も詳しく分析することで、声調のパターンや当時のメロディーをある程度復元できると考えています。日本の古典音楽のひとつであり、お正月のイベントや皇室行事などでも演奏される雅楽も、この唐宋時代の宴会音楽にルーツがあるとされています。

#中国語 #中国文学 #東アジア音楽 #日本雅楽

研究の魅力を教えてください。

日本では政治の担い手と文化の担い手は別であることが一般的ですが、中国では最高権力者が文学や芸術に深く精通している事例が多く見られます。例えば『三国志』に登場する、政治家であり軍人の曹操はいくつもの優れた漢詩を遺しました。中国では文学や音楽は国の形成に関わるケースもあります。中国文化を知ることは中国を学ぶことであり、古来より同国と深い交流を持っている日本においても、日本文化や日本そのものの理解につながります。「社会や人の行動を探究する」という点では、商学部の学びとも通じるものだと思います。

学生へひと言メッセージを
お願いします!

目標に向かって行動できたか「考えること」と、うまくいかない時は「考えすぎないこと」。貴重な4年間を大切に過ごしてください。

先生の学生時代のことを
教えてください!

2年次以降は「中国」と名のつく授業はすべて履修しました。管弦楽団にも在籍し、オーボエを担当。日々練習に打ち込みました。

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