商業という言葉は「生産(商品を供給する側)と消費(商品を受ける側)のバランスをとる事業」に語源を持ち、今日では顧客志向の事業を指しています。また、商いの方法は大昔の物々交換に始まり、現代ではキャッシュレス取引へと大きく発展しています。商業学科では、生産と消費のバランスをとることが大きな利益を生むことを学び、また個人や組織(企業や非営利組織など)による取引プロセスについて考えることを目的としています。
商業学科の学び
商業学科では商品を取引する制度や慣習、形態を具体的に学びます。もともと商品取引は目に見える有形財が中心でしたが現代ではサービスやアイデア(知的財産権など)といった無形財を扱う場合が増えています。皆さんにとって馴染み深いと思われるマーケティングは、商業における1つの側面として重要性を持っています。また、生産と消費のバランスをとる際に不可欠な物流、貿易、金融などの側面も社会全体としてみたときに大変重要です。
- マーケティングコース
- マーケティングコースでは、商品が売れる様々な仕組みを学修します。マーケティングの全体像を学ぶ科目、消費者の購買行動を学ぶ科目、商品の流通経路を学ぶ科目を中心に、マーケティングの基礎的な理論や枠組みを学修します。また、情報技術の発展、グローバル化の進展、企業の社会的責任の拡大など、現代的な課題をテーマとしたマーケティングの科目も設定されています。マーケティングコースでの学修を通じて、ビジネスをマーケティングの視点から論理的に分析できる能力だけでなく、課題を見つけ出して解決策を導く能力を身につけます。
マーケティング論
私たちが何気なく購入するスナック菓子には、それを手に取りたくなるようなパッケージが施されていたり、もっとおいしくなるような製品開発がなされていたりします。売れる仕組みの背後にある企業活動がマーケティングです。マーケティング論では、企業がいかにして消費者の買いたい気持ちを駆り立てるのかを説明します。
ブランド・マネジメント
企業が製品戦略を駆使し、よりよい製品を開発することは重要です。ただし、消費者がその製品を知らなかったり、よいイメージを持っていなかったりする場合、せっかくの製品が売れないという事態が起こり得ます。ブランド・マネジメントでは、企業が自社のブランドを構築し、それを高めるための手法や事例についてさまざまな観点から説明します。
- グローバル・ビジネスコース
- グローバル・ビジネスコースでは、グローバル化した現代世界経済がどのように形成され、いかなる理論や仕組みで動いているのかを総合的・体系的に学修します。現代ビジネスの様々な側面について英語で学ぶ科目、グローバルな流通や貿易に関する知識や技能を修得する科目、現代世界経済の理論や基礎をマスターする科目が豊富に設けられており、グローバル社会の様々なビジネスシーンを理解し、リーダーシップを発揮できるようになります。流通、貿易、サービス関連などの分野で、国際的に活躍できる人材を養成することを目的としています。
貿易論
国際貿易と呼ばれる外国とのモノやサービスの売買や、日本と外国との間でのさまざまな取引に関する基本的な事項を説明します。たとえば「日本はどの国と、どのようなモノを売買(売る場合は輸出、買う場合は輸入)しているか」といったことを、日本とその貿易相手国それぞれの特徴など、さまざまな観点から議論します。
国際ビジネス
まず、グローバリゼーションの概念と要素について学び、異文化とは何かを考えます。そして、企業がグローバル経営活動を行う際に必要となる海外投資、立地選択、生産、物流、マーケティング、人材、知財、世界市民など、国際ビジネスの知識を基礎から包括的に学習します。最後にデジタル時代におけるグローバルビジネス・エコシステムのデザインに関して探索的な議論を行います。
- 金融エコノミーコース
- 金融エコノミーコースでは、「資金の取引」と「商品・サービスの取引」の両面から、ビジネスや現代経済の問題を学修します。個人や企業による資金の調達・運用・管理だけでなく、商品やサービス取引の仕組み、経済学の体系的な知識も修得します。金融、証券、保険、国際金融などの科目に加え、経済学の各領域の科目が設けられており、現代の金融ビジネスを多面的に理解します。複雑化する金融ビジネスや現代経済を深く観察することを通じて、解決すべき問題を自ら発見し、それを創造的に解決できる思考力と実践力を身につけます。
金融論
私たちは何気なく生活していますが、その活動の裏側ではお金の流れが発生しています。金融論では、私たちの経済活動を支える貨幣の役割や金融システムを支えるための政策手段、多くの金融商品の特徴を学びます。金融に関連する知識を習得して、長期的な視野で自分の好みに合った資産を選択できるようになることを目標とします。
ミクロ経済学
消費者や企業がどのように行動し、それによって価格がどのように決まるのかを分析するとともに、社会全体に対してどのような影響があるのかを分析します。具体的には、消費者における需要の決まり方、企業における独占・寡占の弊害、またライバル企業が互いの行動を予測しながら行動するとどのようなことが起きるのか、などを学んでいきます。
マーケティング論 | ブランド・マネジメント | サービス・マーケティング |
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消費論 | 電子商取引 | マーケティング・リサーチ |
広告コミュニケーション | ビジネス統計 | 流通システム論 |
物流論 | 国際ビジネス | 貿易論 |
ミクロ経済学 | マクロ経済学 | 国際商業史 |
近代経済史 | 政治経済学 | 金融論 |
金融史 | 民法A(総則・物権) | 民法B(債権法) |
商法A(企業取引法) | 商法B(会社法) | 行政法 |
税法 | 紛争処理法 | 労働法 |
金融機関論 | マネー論 | 金融数学 |
保険論 | 経済統計学 | 財政学 |
サービス経済論 | 経済地理学 | 産業組織論 |
ソーシャル・マーケティング | グローバル・マーケティング | 戦略マーケティング |
観光マーケティング | マーケティング管理 | 貿易政策 |
Marketing | 国際金融論 | 国際経済学 |
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事業承継法 | 金融商品取引法 | 証券市場論 |
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