日本大学商学部

学部長メッセージ

学部長メッセージ

日本大学商学部長 長谷川 勉

皆さんは今の時代ほど不安を感じたことはないのではないでしょうか。VUCA(不安定・不確実・複雑・曖昧)の時代といわれるように、私たちは変化の真っ只中におります。変化をチャンスとして捉える人がいる一方で、漠然たる不安を抱えている人もいるでしょう。過去からの延長線上では対応できない課題が社会には山積し、それらに対して挑戦とあきらめの入り混じった感情が渦巻いているようにもみえます。

私たちは新しい課題に真摯に取り組み、あきらめる人を励ましつつ、未来に向けて新しい旅に出なければならない時が来たのです。恐らく、旅は困難を極め、途中で断念することを迫られるかもしれません。内外に敵も多いはずです。

私たち商学部は、こうした旅の中でも、学びの旅を選んだ人々、すなわち若人から成人までの人々に対して、伴走することを使命としております。正規の講義を提供するだけでなく、学び直し・知見の社会への還元まで、多くのステイクホルダーに対して貢献することを目指しております。言い換えますと、「人と企業の生涯にわたって、支援してゆく学部」を志向しております。

そして、すべての学びの機会を通じて、「問い力」を鍛錬することを隠れたテーマとしております。「何故」という問いをもったことは誰にでもあると思います。しかし、成長するにつれ、いつの間にか、覚えることに時間を取られてしまい、問いを発することを忘れてしまったり、少なくなったりしているのではないでしょうか。商学部では、企業・NPO等の組織が活動するフィールドにおいて、商学・経営学・会計学の諸学問において発展し続けている様々な分析道具・思考法を理解することを通じて問い力を身に着け、ビジネスというフィールドで問題を見つけ・解決する力を向上させる手助けをしたいと考えております。

日本大学商学部は、1904年(明治37年)に創設され、2019年には115周年を迎え、現在に至っております。漫然とこの年月が過ぎたわけではありません。常に変わり続けることによって伝統という歴史を作り出していると自負しております。是非、変化し続ける商学部を訪ねてみてください。

(2022年8月)