マーケティングは、消費者の行動を心理的側面から分析するアプローチと、企業の活動を戦略的な側面から分析するアプローチのふたつに大別されます。私は主に後者を専門に扱ってきました。新しい技術が出現したり、環境が変化したりする度に、企業の努力によってマーケティング戦略に革新が生まれます。研究活動を通じてその最前線に触れられる点に魅力を感じています。

企業に訪問し現場を観察したり、お話を聞いたりして得られた知見を大切にするようにしています。先端的な取り組みを実践する企業は、研究で明らかになっている手法より一歩も二歩も先を行くやり方を実践しています。このため、現場から「学ぶ」姿勢で取り組んでいます。

鳥瞰図的な視点で物事を捉えるようにしています。何かに取り組む際、目の前のことに意識が集中しがちです。問題に直面したとき、視野が狭いと解決策が見いだせず、袋小路に迷い込んでしまう場合があります。そんな時に自分の置かれた環境を客観視できれば、新しい問題解決のアプローチ方法の発見につながると信じています。

日本の会社組織のなかの共同性について、経営学(経営史や人的資源管理を含む)や社会学の領域を往来しながら、歴史的アプローチに基づいて理論的・実証的な分析を試みるということをやっています。人を編成して合理的に動かす「企業組織」は日本流に現地化されています。グローバル化が当たり前になった今日、この現地化された日本の企業の特徴と課題とを改めて理解することで、我々の社会や組織の強みと課題を再認識し、より良いものにできると考えています。

世の中には歴史に携わった、名もなき無数のキーマンがいます。そしてそれは私たち自身かもしれません。私たち自身が歴史に関わる主体として、どのように社会や組織を見ていくと、よりよく動くことができるのか。この視点はずっと大切にしています。組織や社会が大きく変動する過程を記述するなかで、その構成員である人間の行為によって(意図した形であれ、意図せざる形であれ)どう変化に結びついたのかを常に意識しています。

「人の話を聞く」ということを意識して大事にしています。ここでいう「聞く」というのは「音として聞く」ことではなく、私見を挟み込まずにまず一旦、相手の伝えたいと思われることを「受け止める」ことです。なぜそれを大切にしているのかというと、それが私にとってとても難しいことだということが徐々に分かってきたからです。そして難しいながらもこれを意識すると、色々と新しい発見があることに気づいたからでもあります。

NPO(非営利組織)の研究には様々なアプローチ方法がありますが、私は経営組織論の領域からアプローチしています。NPOの活動は社会的価値を生み出すことが主な目的ですので、営利企業と異なる特徴を持っています。経営学の理論を基礎としながら新しい視点からその活動を探求できることは、魅力のひとつだと思います。

NPOが社会的価値を生み出すためには、社会問題の解決に対する情熱も必要ですが、活動に必要な資源を集めるために、多様な個人や組織と協力し合うことが求められます。他の組織とどのようにコラボレーションするのかを明らかにすることで、社会問題に対する新しいアプローチが生み出され、少しでも住みやすい社会になることに繋がるような成果を出していきたいです。

山口、東京、北海道と異なる特徴を持った地域で生活したことは、新しいことに挑戦する機会となり、視野を広げてくれたと思っています。特に、北海道での生活は本州と異なる点が多く戸惑うことも多かったですが、冷涼な気候や身近に大自然がある環境を楽しむことができました。都会の生活のような楽しみ方はできませんでしたが、カヌーに乗ったり、ホーストレッキングをしたりと釧路ならではのアクティビティを楽しめましたし、自然に対する興味も深まりました。

デジタル環境における消費者行動が専門分野です。インターネット環境の発達により、私達消費者は、直接モノに触れることなく商品を購買することが増えました。また、多くの製品の中から消費者が製品を選択するという現象もよく見られるようになりました。こういった点について、消費者の視点から検討を行っています。日常の購買行動における疑問が研究につながる点が、この研究領域の魅力だと思っています。

現在の研究関心は、豊富な製品選択肢からの選択行動です。ECサイトの発展により、消費者は非常に多くの製品選択肢の中から自分に合った製品を選択することが求められるようになりました。このような中で、消費者のより良い購買経験を検討する研究を行っています。これらの研究により、社会や人々により良い購買環境の提案が可能になると考えています。

「コンプレックスを認める」ようにしています。さまざまな点で苦手意識が芽生えることはありますが、それを認めることで、どのようにそのコンプレックスと向き合うかをきちんと考えられるようになると思っています。僕自身も「買い物や選択が苦手」というコンプレックスに対して、「どうすれば買い物がしやすくなるのだろう?」と向き合うことで研究を進められています。

My research is in the field of critical applied linguistics and focuses mainly on teacher and student identity. For example, I am interested in discrimination that English learners and English teachers face based on different aspects of identity such as gender, sexuality, race and non/native-speaker status. I am also interested in multilingualism and translanguaging practices and how speakers use different aspects of their multiple language knowledge in their daily life.

I hope that my research can help to contribute to bringing about a fairer and more equitable society. By focusing on discrimination and marginalisation of teachers and learners, my research can offer suggestions for how the English language teaching industry can become more open and inclusive. It also aims to change outdated models of acceptable language use and embraces the diverse Englishes that exist in Japan and around the world.

My motto is “Question everything”. I think it is important to always challenge established ideas and to never take anything in society as normal and natural. If we do that, then I believe we can change the world for the better.

日本近世(江戸時代)文学を専門としています。なかでも、読本(よみほん)と呼ばれる長編娯楽小説が研究対象です。江戸時代は商業出版の時代で、一般大衆が文学の読み手となった時代でした。老若男女、あらゆる読者のニーズに合わせて多彩な文芸ジャンルが生まれています。つまり、近世文学は読者である庶民が作り上げた文化のひとつだと言えますね。出版状況を調査していると、面白い本が読みたい!という大衆の読書熱をひしひしと感じます。

「小説家とは問題を解決する人間ではない。問題を提起する人間である。」とロシアの作家チェーホフが述べているように、優れた小説にはあらゆる種類の問題提起が織り込まれています。近世文学も例外ではありません。貧富の差や身分制度の理不尽、恋愛か仕事か、生きるとは何か…。作家は鋭く読者に問いかけています。こうした作家の問いかけを読み解くことで、私たちは生きるうえで重要な問題を考える機会を得ることができるのです。

座右の銘とは少し趣が異なるかもしれませんが、日本大学芸術学部出身の画家金子國義の「洗練されていることが何よりも大事なことです」という言葉が私自身のテーマになっています。金子國義の絵はまさに「洗練」されているのですが、自伝やエッセイを読むと、絵画はもちろん、文学、歌舞伎、音楽、ファッション、料理にいたるまで、あらゆる文化に造詣が深いことがわかります。教養に裏打ちされた確かな感性を身につけることが私の目標です。

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