ライブやフェス、アウトドア、スポーツ観戦、鉄道に乗ることなど、近年、特に若い世代の間では「コト消費」や「トキ消費」と言われる体験型の消費が注目されています。モノづくりでもなく、受動的にサービスを受けることでもないこの「体験消費」を、コンサートや舞台芸術といったアート鑑賞を起点として、消費者行動研究のアプローチで解明していくのが堀田ゼミナールです。その学びのなかで、体験消費における消費者心理の理解、質的なことを定量的に分析する手法、体験消費の構築やマーケティングを研究しています。グループごとにさまざまなテーマについて研究や文献の調査を行うなど、仲間と学べる機会が多く用意されています。

「体験消費」とは個人にとって大切な場所や体験、仲間との活動の共有など「体験することそのもの」が目的となるような消費です。例えば旅行をはじめとして映画や文学の舞台を訪れる「聖地巡礼」、稽古事や職人体験、カフェ巡りなどが挙げられ、それらには夢中になれる対象や世界観を追い求める点、ときに社会的つながりをも楽しむ点が共通しています。

体験消費というユニークなテーマに惹かれて、多くのゼミ生が集まっていることも堀田ゼミの特長です。大所帯で個性的なメンバーが多いため、研究やディベート、ディスカッションなど、グループ活動でお互いに良い刺激を与え合っています。さまざまな経験をもった仲間との交流で、多様性に富んだアイデアに触れられるという声も、学生たちから多く寄せられています。

出てきたアイデアに対して「NO」と言わない雰囲気があります。例えば「これまでにない○○」というテーマで研究をしたところ「伝統工芸品のテーマパーク」「高齢者と若者のマッチングによる世代間交流」といったユニークな体験消費や社会課題解決のアイデアが出ました。柔軟な発想のなかにこそイノベーションの種があり、自分のアイデアに対しても、仲間のアイデアに対しても、常にオープンなマインドを持って接する中で、新しい「コト」を発想する経験を積むことができます。

堀田ゼミは各学年とも仲が良く、みんなで和気あいあいと楽しく学んでいることが大きな特徴です。新しいゼミということもあり、良い意味でルールが決まっていないため、それぞれが自由に発想し、自由に発言することができる雰囲気に包まれています。体験消費というテーマは学生にとっても非常に身近であるにも関わらず、他ではなかなか学ぶことができないものです。自分が今までに体験してきたことがそのまま研究対象になりえる、自分が興味を持っていることに全力で取り組むことができるという点も、とてもユニークだと思います。

商業学科3年 
石本 亮介さん(左)

会計学科3年 
天野 七海さん(中)

商業学科3年 
小林 勇大さん(右)

  • 商業学科3年 
    淺山 ひかるさん

  • 商業学科3年 
    鄭 好眞さん

現代社会における企業のあり方を財務的な視点からのみでなく、倫理的な観点からも考えるゼミナールです。企業がお金儲けについて考えるのは当然ですが、そればかりでなく人にやさしい、環境にやさしいという視点も必要なのではないかということを研究します。企業倫理や企業の社会的責任に関する文献を輪読したり、最近ではSDGsに関連する企業行動にも注目し動向を探ります。授業は、各回ごとに担当者が文献の概要・論点をレジュメにまとめて報告し、他のゼミ生が疑問点や自己の考えを述べあって、より深い理解を促していきます。2年生と3年生が合同で授業を行うことで、後輩は先輩からより多くを学ぶことができます。

授業では、輪読する文献を熟読することが求められ、不明な点や疑問点は前もって整理して授業に参加する必要があります。ハーバード白熱教室で有名なマイケル・サンデルの著作『これからの「正義」の話をしよう』など、アメリカ社会と文化が異なる日本の学生には理解が難しい文献も取扱いますが、内容が100%理解できなくても、真剣に取り組んだ分は自分の力になります。

授業での質疑応答では、個人的な見解を求められることもあります。ひとことに企業倫理と言っても、単純に善い悪いでは説明できない場合もあります。なぜその問題が起きてしまったのか、または企業の行動が、どのように評価できるのかを、筋道をたてて明快に述べることが求められます。

企業は営利を追求する組織ですから、利益が出なければ存続できません。しかし鈴木ゼミでは倫理的な面も見落とせないという観点から、倫理と利益をバランス良く追求する研究を進めていきます。これと同じように学生には、ゼミで専門性を身につけることはもちろん、ゼミ生同士で楽しく活動してほしいと考えています。そして、大学生としてサークル活動やアルバイトなど多様な場で多くの人と交流し、自分と向き合う時間も大切にしてほしいです。

授業で他の人の発表を聞いて意見を述べる場合でも、ほぼ全員が自分の考えをまとめたうえで、的確に発言します。そういう意味でしっかりと真面目に取り組んでいるゼミだと思います。

経営学科3年 小林 慧志さん

20人くらいの少人数のゼミですが、そのぶんアットホームな雰囲気があると思います。2年生と3年生が合同で学習するので、2年生は3年生のレジュメの作り方や意見の述べ方を見習うことで、授業に積極的に参加できるようになります。

経営学科3年 東埜 莉奈さん

活動時間や課題の量が適量なので、ゼミの活動で他の授業の課題に取り組む時間が圧迫されることはほとんどありません。サークルやアルバイトなどとの両立もしやすい雰囲気だと思います。

経営学科3年 那須野 駿さん

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