商学部を卒業したあとの進路として、
多くの学生が思い浮かべるのは「就職」という二文字。
実社会で実践できる生きた学問を学ぶ商学部のみなさんですから、
就職にかける想いは当然強いはずです。
しかし、ここで思い出してもらいたい
もうひとつの選択肢があります。
それが、日本大学大学院商学研究科の存在です。
商学部の4年間の学びをさらに深め、
とことん追求することができる大学院での学び。
そこにはどんな魅力があるのか、
各専攻の先生方に大いに語っていただきました。

商学部での4年間の学修をさらに深め、高度な専門的知識を身につけ、独自の研究を究めていくのが大学院です。日本大学大学院商学研究科の博士前期課程は、商学専攻、経営学専攻、会計学専攻の3つの専攻があり、2年間で、32単位以上を修得して筆記試験と修士論文審査に合格した者に、「修士(商学)」の学位が授与されます。
博士前期課程を修了した者には博士後期課程への出願資格が認められます。博士後期課程においても3専攻が設置されており、これらの研究指導科目を選び、筆記・口述試験に合格し、博士論文の審査に合格することによって「博士(商学)」の学位を取得することができます。
詳しくは大学院商学研究科の公式ホームページをご覧ください。

もっと詳しい大学院の情報や奨学金制度については
こちらからご覧ください。

商学専攻、経営学専攻、会計学専攻の先生方にお伺いしました

商学専攻では、マーケティング、流通、金融など幅広い専門分野を研究する充実した教授陣が揃っています。各分野で学会を牽引する研究業績をあげている先生方のもとで、高度な知識や理論を修得し、現代社会が直面している経済や企業の諸問題について研究できることは、商学専攻の大きな魅力です。

商学における学部までの学びは、理論と事例を結びつけながら、世の中の先端の動きや仕組みを掴んでいくというものです。これに対し大学院での学びは、具体的な事例をひとつ上の視点から俯瞰し、抽象化したモデルを作るなどしつつ一般化することによって、自ら理論化する学びになります。これには時代が変わっても変化しない消費者心理や市場のメカニズムを先行研究から学びながら、新しい事象を解明していくという面白さが加わります。

私はパフォーミングアーツのマーケティング研究を起点として、その鑑賞者の行動や知識の研究を、消費者行動論の理論に基づいて行っています。これまでの研究で得られた知見を活かし、劇場の観客調査や、これからできるホールの経営のアドバイスなどを通じて社会とつながっています。また、この領域で培った方法論と消費者心理や知識に関する研究をもとに、体験的な消費全般についても研究しています。研究成果は近年注目されているコト消費の構築にも活かせる内容になります。
既存の理論を組み合わせ、最新の研究成果を参考にしながら、これまであまり研究対象とされてこなかった分野の研究を行うことは発見も多く、実社会への応用も成果として実感できます。 そうした中から今度は逆に、これまでの理論では認識されてこなかった概念や消費者の心理領域についての新たな知見を得て、その部分を既存の理論領域に還元できたと感じられるときは面白みを感じます。

経営学専攻では、環境問題とイノベーション、コーポレート・ファイナンス、経営戦略と組織構造のデザイン、企業倫理と企業の社会的責任、人的資源管理と組織マネジメント、経営戦略と海外子会社のマネジメント、戦略的組織学習とミドル・マネジメント、中国企業のビジネスモデルなどの分野に強い教授陣が揃っています。皆さんの夢とアイデアを、素直に思いっきり、ぶつけてみませんか。皆さんの将来への希望の助けとなる学びと研究の時間を、日本大学大学院商学研究科で共有できることを心待ちにしております。

ここ数年、中国ビジネスの動向が報道されない日はありません。ところが、そこで書かれている事柄は氷山の一角にすぎません。お茶の間でテレビを見ながら中国ビジネスのイメージを持つだけでは、実際に進行している状況とのズレが生じてしまいます。AIと自動運転車の開発はどうなっているのか。半導体をめぐる動向はどうなのか。米中関係のはざまで日本各社がどんな認識を持っているのかなど、確実な情報源に基づき、正しく状況を分析することが、もはや不可欠な営みになっていると考えます。

自分の見方やアイデアについて、お互いに自由闊達な議論ができることは、研究を行ううえでの醍醐味です。日々うれしく感じるのは、大学院生たちとの意見交換です。とくに留学生たちは出身地の状況を肌感覚として知っています。彼らのアイデアに耳を傾けることが、近未来を先取りするきっかけになるのは、最高の喜びです。

学部ではさまざまな科目を履修し、124単位以上を取得することで、社会に出たときのビジネスやマネジメントで求められる発想やスキルを磨いていきます。それに対して大学院の博士前期課程では、最終成果物として修士論文を作成することを目指し、そのための活動に全力を傾けていきます。ここが違いですね。

修士論文作成のプロセスでは、どの学生も2~3言語の専門文献を読みこなし、筆者の主張を正確に汲み取りつつ、それが自分の着想とどのように異なるのかを明晰な文章として表現したうえで、その原因を科学的に究明しようとします。あるときは現場に出て、あるときは教授や学生たちと侃々諤々の主張を闘わせ、最終的に『商学論叢』と題する紀要に要旨が掲載される作品を仕上げていきます。何より大事なのは、こうした活動を通じて得られた高度な能力にほかなりません。たった2年間で段違いのレベルになります。

会計ルールに基づいて作成・提供される会計情報は、投資家・債権者・経営者・従業員・政府などの利害関係者の意思決定に利用されています。個々の利害関係者が会計情報に基づいて行動することで、効率的な経済社会が形成されます。例えば、人々にとって重要なサービスを提供していると判断した企業に投資家が投資することで、経済社会の新陳代謝がなされています。つまり、会計を学ぶことは効率的な経済社会の形成過程を知ることでもあり、経済社会の一員として生きていくうえでこの上ない知識・思考能力をもたらしてくれるのです。

学部は社会における一般スキルを身につける場所です。「専門知識の修得」を通じて、論理的思考能力や課題発見能力といった一般スキルを身につけます。それに対して大学院の博士前期課程は、学部よりも高度な一般スキルを身につける場所です。発見した課題を解決するための手法について、修得した専門知識を駆使して論理的に思考し、考え出した結論を修士論文としてまとめます。また博士後期課程は、より高度な専門知識・一般スキルを身につけるとともに、それらを使いこなし、新たな価値を創造できるようになる場所です。例えば、研究の結果、多くの知見を得ることで、新たな制度の創設に携わることができるようになります。学部と大学院では、得る知識やスキルのレベルが異なることはもちろん、それらを使いこなす能力も異なります。

会計学の研究は会計ルールを決めるための研究であり、会計ルールに基づく情報提供が効率的な経済社会を形成していきます。この点で、会計学の研究は実社会と直接的に結びついています。会計ルールを決めるための研究は、ルールの論理性を考えるだけでは不十分です。どのような経済的環境において、どのような経済主体が、どのように活動し、それらの経済主体への資金の出し手(利害関係者)がどのような情報を望んでいるのか、その情報がどのように使われているのか、といったことを総合的に組み込みながら考える必要があります。この点で、会計学の研究を通じて、経済社会のさまざまな部分に関する理解を深めることができます。自ら考えるルールの論理性が実社会に受け入れられ、実際の会計ルールとして採用される部分が最も醍醐味のある部分です。

大学院生たちの研究テーマはバラエティに富んでいて、
最近ではライブコマースやモバイル決済などに関わる研究も多く、
時代の先取り感がありますね。
学生のアンテナは最先端の現象に向けられ、感度抜群ですが、
これをビジネスモデルとして活写するのは相当の難題です。
こんなとき、修士論文執筆の「演習」では、蓄積のある教授陣とフレッシュな学生たちとの間で
ディスカッションの火花が散り、
ここにみずみずしい発見が生まれるのです。
たった90分の間で、教室に入る前後の自分が
「これほど違うのか!」と実感される
驚くべき体験ができるのは、
まさに学究生活ならではの特徴でしょう。
多くの皆さまにこの感動を共有してもらえたらうれしいですね。

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